施設管理と設備管理で行う業務を解説！専門会社への依頼前に知っておきたいこと
目次
建物の清掃や設備メンテナンスを専門会社に依頼しようとして探してみると、施設管理と設備管理の業者が見つかるでしょう。
施設管理と設備管理の業者は混同されることもありますが、業務内容は異なります。
そのため依頼前に、求めているサービスについて具体化しておくことが必要でしょう。
本記事では、施設管理と設備管理の違い、それぞれの業務内容についてご紹介します。
施設管理と設備管理の違い
施設管理とは、オーナーの視点に立ってオフィスビルや商業施設などの運営を行う業務のことです。
ビルマネジメント、もしくはプロパティマネジメントと呼ばれることもあります。
テナントへの対応や事務的な業務が中心です、設備の点検などを行うことは基本的にありません。
設備管理とは、オフィスビルや商業施設などに備わっている設備の点検や保守がメインの業務となります。
ビルメンテナンス、もしくはビルメンと呼ばれることもあります。
施設管理と違って、テナントへの対応は基本的に行いません。
施設管理と設備管理では、仕事をするときの服装も異なります。
施設管理はスーツを着て行うことが多いですが、設備管理は作業着を着て行うことが多いです。
施設管理で行う業務
施設管理では、主に以下のような業務を行います。
人とのコミュニケーションを取る場面が多いのが特徴です。
- テナントの募集
- 対外窓口業務
- 既存テナントへの窓口業務
- 予算管理
- 計画の策定
- 書類作成
テナントの空きがある場合には募集を行い、問い合わせをしてきた企業に対して対応します。
テナントの募集以外に関しても、外部からの問い合わせに対して窓口としての役割を果たします。
例えば、修繕計画を立案し工事業者に発注を行ったり、行政機関への手続きを行ったりするのも施設管理の業務です。
既存のテナントに対しても、オーナーに代わって窓口としての対応をします。
建物内の設備が正常に稼働していないときや、危険な箇所が発見されたときなどには、施設管理者に報告します。
また、ビルを運営する上での予算計画を作成したり、計画通りにいっているかどうか管理するのも施設管理の仕事です。
設備管理で行う業務
設備管理とは、建物内に設置されている設備が正常に稼働し安全が保たれるようにする業務をいいます。
施設管理と比べて、コミュニケーション能力が求められる場面は多くありません。
具体的には、建物内の電気設備や空調設備、給排水設備などの点検や保守作業を行います。
また、設備が正常稼働していないときには、原因を特定して復旧するように対応します。
施設管理者から報告を受けて対応することもあります。
オフィスビルや商業施設を快適に利用できるのは、適切な設備管理のおかげともいえるでしょう。
施設管理と設備管理に関わる資格
資格を保有しているスタッフが多い業者を選びたいと考える方もいるでしょう。
施設管理と設備管理では、業務内容が異なるためスタッフの保有率が高い資格も異なります。
施設管理者の保有率が高い資格
施設管理者は、不動産関連の法律やマネジメントなどに関する資格を保有している人が多いです。
例えば、「宅地建物取引士」や「ビル経営管理士不動産コンサルティング技能」などが挙げられます。
これらの資格を保有している施設管理者なら、施設の管理を安心して任せられるでしょう。
ただし、これらの資格を保有していないと施設管理の仕事ができないわけではありません。資格を保有せずに施設管理の仕事を行っている人もいます。
設備管理者の保有率が高い資格
設備管理者の場合には、技術系の資格を保有している人が多いです。
具体的な例としては、「電気主任技術者」「第二種電気工事士」「建築物環境衛生管理技術者」「ボイラー技士」などが挙げられます。
これらは、設備に関する専門的な知識があることを証明できる資格です。
管理する設備の種類によっては高度な知識や技術が必要で、資格を持っていないと行えないこともあります。
例えば、ボイラーや電気設備などは、資格を持っている人でないと設備を行うことができません。
施設管理はマネジメント、設備管理は保守点検を担う
施設管理と設備管理は、どちらもオフィスビルや商業施設などを運営するために必要な業務ですが、それぞれ担当範囲が異なります。
マネジメントや窓口業務を行うのが施設管理で、設備の保守や点検を行うのが設備管理です。
保有率が高い資格なども施設管理者と設備管理者で異なります。
専門の業者への依頼を検討している場合には、業者にどのようなことを求めているのかを明確にしておきましょう。
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