浄化槽の清掃と保守点検は義務!?頻度や依頼費用について解説
目次
浄化槽が設置されているマンションなどの管理を行っている会社では、浄化槽を衛生的に保たなければなりません。
しかし、どのように清掃して衛生面を保つべきか分からず困っている担当者の方もいるでしょう。
浄化槽の清掃方法は法律で細かく規定されているため、法律に則って清掃しなければなりません。
本記事では浄化槽の清掃について、法律上の規定や業者に依頼する場合の費用相場などを解説していきます。
浄化槽清掃は義務
浄化槽清掃は「浄化槽法」という法律で、管理者の義務として規定されています。
ここでは、具体的にどのようなことが義務づけられているのか紹介していきます。
浄化槽清掃の頻度
浄化槽法において、浄化槽の管理者は毎年1回は浄化槽の保守点検と清掃をしなければならないと定められています。
浄化槽の清掃をしない年があると、違法になるため注意が必要です。
また、浄化槽の中でも「全ばっ気方式」の場合には扱いが異なり、半年に1回清掃をしなければなりません。
出典:環境省「浄化槽Q&A(回答集)」
出典:環境省「法令・告示・通達」
罰則
浄化槽法で定められている頻度で浄化槽の清掃をしなかった場合は、罰則を受けることになります。
罰則の内容は、6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金です。
罰則になる前に都道府県知事から改善措置を求められたり使用停止命令を出されることが大半ですが、それでも清掃せず使用を続けると罰則が適用されます。
清掃していない浄化槽は悪臭を放つことも多いため、年1回の清掃は必ず実施するようにしましょう。
出典:環境省「浄化槽Q&A(回答集)」
浄化槽の種類
浄化槽は主に2種類に分かれます。
ここでは、それぞれの特徴をご紹介します。
合併浄化槽
合併浄化槽とは、トイレの汚水だけでなくキッチンやお風呂などからの生活排水も浄化できる設備を指します。
下水処理場と比べても遜色ない浄化性能を誇るのが特徴です。
BOD除去率が90%以上で、浄化後の水のBODが1リットルあたり20mgという基準も設けられています。
BODというのは、水の汚れを示す数値です。
単独浄化槽
単独浄化槽とは、生活排水の浄化には対応しておらず、トイレの汚水のみを浄化できる設備のことです。
合併浄化槽と同様に浄化性能の基準が設けられていますが、合併浄化槽ほど高い浄化性能はありません。
具体的には、BOD除去率が65%以上、浄化後の水のBODが1リットルあたり90mg以下という基準です。
現在では製造されておらず、以前に製造されて設置されたもの限定で稼働しています。
また、単独式浄化槽の種類は製造時期によって分かれており、もっとも古いのは「腐敗タンク型」、その次が「全ばっ気方式」です。
さらに「分離ばっ気方式」「分離接触ばっ気方式」と続き、全部で4種類あります。
清掃業者への依頼費用
浄化槽の清掃を業者に依頼する場合、浄化槽の種類と大きさによって費用相場が異なります。
5人槽くらいまでの大きさであれば、50,000円程度に収まることが多いです。
それよりも大きなサイズの浄化槽なら、大きさに比例して高くなると考えるとよいでしょう。
また単独浄化槽でも、合併浄化槽と比べて極端に高くなることはありません。
清掃業者の選び方
浄化槽清掃を清掃業者に依頼する際は、以下の点についてチェックしましょう。
浄化槽清掃が対応できる清掃業者であるか
浄化槽清掃業務は通常の清掃業務と異なり、清掃業者であればどこでも対応できるわけではありません。
市町村長から許可を受けた清掃業者のみ、浄化槽清掃を行うことができます。
そのため清掃業者を見つけた際には、その業者が市町村長から浄化槽清掃業の許可を得ているかどうか確認しましょう。
他の清掃も対応可能な清掃業者であるか
マンションやアパートなどの管理をしている会社では、浄化槽だけでなく共用部分などの清掃も実施しなければならないでしょう。
そのため、浄化槽だけでなく清掃が必要なところをまとめて依頼できる業者を選ぶのがおすすめです。
別々に清掃業者探しをするのは手間と時間がかかりますが、同じ業者にまとめて依頼すれば余計な手間はかかりません。
見積もりに内訳が記載されている清掃業者であるか
見積書の書き方や形式は、清掃業者によってさまざまです。
清掃業者によっては、「浄化槽清掃一式」のように内訳を記載していないこともあるでしょう。
後々、揉め事にならないようにするためにも、内訳を明確に記載している清掃業者を選ぶことをおすすめします。
依頼の際は清掃業者の対応領域に注意しよう
マンションやアパートの浄化槽清掃は管理会社に義務づけられており、年に1回実施しなければなりません。
また、市町村長の許可を受けている清掃業者へ依頼する必要があります。
費用相場は5人槽くらいの大きさなら50,000円程度で、合併浄化槽でも古い単独浄化槽でも大きくは変わりません。
浄化槽を清掃しないで使用していると罰則の対象になることもあるため、必ず業者に依頼して清掃するようにしましょう。
弊社では浄化槽の清掃と保守点検に対応しております。
詳細はこちら!