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平和のシンボルではありますが、害鳥でもあるハト

ハトの豆売り

昔は、大きな寺社の境内や公園などでハトのエサ用の豆を売っていたのをよく見られたものです。豆売りのおばあさんがいて、皿に乗せた豆や小さな紙袋に入れた豆を子ども相手に売っていました。ハトの豆売りがいつ始まったのか定かではないですが、明治時代にはもうすでにあったようです。ある程度上の年齢の方には子どものころにお馴染みであったハトの豆売りですが、1990年代ころから各地でハトのフン害が問題になってくるようになり、広島市の平和記念公園では1994年にハトのエサの販売が中止されました。長野市の善光寺境内で名物だったハトの豆売りも2003年8月31日に姿を消しました。東京浅草・浅草寺のハトの豆売り小屋が消えたのも2003年の12月31日。ハトの豆売りが消えて以降、その場所のハトの数は大きく減少しているようです。
さらには、東京大田区や板橋区などハトにエサを与える行為を条例で禁止する自治体も増えてきています。

いつから日本にいるの?

公園や駅前、寺社などに集まるハトはドバトと呼ばれていますが、和名はカワラバト。ヨーロッパ、中央アジア、北アフリカなどの乾燥地帯に生息する鳥でしたが、その帰巣性の高さから先史以前より家禽化され、通信手段として利用されてきました。また、食用としても飼育された他、愛玩用の品種も作られました。日本に渡来したのは1500年ほど前の飛鳥時代と考えられています。

ハトの生態について

自然下でのハトは植物の種子や木の実、虫などを食料としていますが、都会に住むハトは人間の食料ゴミや人間が与えるエサが主な食料源となっています。
ハトは1年中繁殖が可能です。一夫一婦制の鳥で、通常一度に2個の卵を産みます。16~20日の抱卵で孵化し、雛が巣立つまでは28~35日。親鳥はピジョンミルクと呼ばれるタンパク質に富んだ非常に栄養価の高い液体を、食道の下のそ嚢という部位から分泌して口移しで雛に与えます。ピジョンミルクは哺乳類の母乳とは違って、オス・メスともに分泌することができます。このピジョンミルクのおかげで、虫の少ない冬季でも動物性タンパク質を雛に与えることができ、雛を育てることが可能になっているのです。巣立った雛は半年後には繁殖可能になるという成長の早さ。年に5~6回産卵することができるため、エサさえあれば、ハトはあっという間に増えてしまいます。

ハトが引き起こす被害

ハトによる被害といえば、そのフン害。ハトがねぐらにしたり雛を育てるための巣を作ったりする場所はハトのフンまみれになります。汚れと悪臭だけではなく、ダニなどが発生することもありますし、堆積したフンの中で病原菌やカビが繁殖することもあります。乾燥して粉末状になって風に舞って飛散するフンが口や鼻に入ると、アレルギー症や感染症などの病気を引き起こす恐れもあるのです。
また、工場や倉庫などでは出荷する商品にフンが付着する可能性もあり、客先からのクレームにつながりかねません。

ハトの対策はこちらへ

しかし、ハトのフン害に悩まされているからといって、一般人がハトに危害を加えることはできません。また、卵や雛がいる巣を壊したり捨てたりすることもできません。鳥獣保護管理法によって罰せられる可能性があります。できることといえば、ハトが来ないように対策を施すこと。さまざまな対策方法があり、それによってハトが来るのを一時的に防ぐことができることもありますが、ハトは一度巣を作った場所への執着心が強く、巣作りをなかなか諦めてくれません。フン害に困っているなら専門業者へ任せることを考えてみてはいかがでしょうか?

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