設備管理・保守の1つ「電気設備保安点検」。点検内容について解説
目次
オフィスビルや商業施設などには、さまざまな電気工作物が設置されており、管理者は危険がないように適切に管理しなければなりません。
しかし、電気工作物の管理や保守作業を行うには専門的な知識が必要です。
十分な知識を持ち合わせておらず、自社内で管理や保守作業を行うのが難しいこともあるでしょう。
そこで、専門の業者に電気設備保安点検を依頼してみてはいかがでしょうか。
本記事では、電気設備保安点検について解説していきます。
電気設備保安点検とは
電気設備保安点検というのは、電気工作物に異常がないかどうか確認するための点検を行うことです。
稼働中の電気工作物には大量の電気が流れています。
不具合が発生することで、発熱や発火などの危険が生じることもあるでしょう。
不具合が原因で停止するなどして、施設内で電気を使用できなくなることもあるかもしれません。
そのような危険や不便を防止するために、点検を行います。
また、電気設備保安点検は電気主任技術者が行わなければなりません。
電気事業法において、管理者に対して電気主任技術者の選任が義務づけられています。
電気設備保安点検の業務内容
電気設備保安点検は、実施する頻度により月次点検と年次点検、臨時点検の3種類に分けられます。
また、電気工作物に関してトラブルが発生した場合には、その都度対応しなければなりません。
月次点検
月次点検というのは、毎月1回の頻度で実施する電気設備保安点検のことです。
稼働中の電気工作物を止めることなく、稼働したままの状態で点検や測定などの作業を行います。
具体的な内容としては、電圧や電力を測定し、過剰な負荷がかかっていないかどうかの確認作業などです。
配線などに異常がないかどうかの目視確認も行います。
もし、異常が発見された場合には、稼働を止めて詳しく点検し、修理を行うという具合です。
また、電気工作物の種類によっては、毎月1回よりも低い頻度で足りることもあります。
たとえば、漏電監視装置が導入されており、受変電設備が100kVAを超過する場合には2ヶ月に1回の頻度で問題ありません。
年次点検
年次点検というのは、毎年1回の頻度で実施する電気設備保安点検のことです。
月次点検とは異なり、電気工作物を稼働させたまま実施することはできません。
実施前にあらかじめ電気工作物の稼働を停止し、停電させておく必要があります。
そのため、オフィスビルや商業施設などで業務が行われている最中に実施することはできません。
あらかじめ日程調整をする必要があります。
具体的な内容としては、内部の点検作業や部分放電、温度測定、絶縁抵抗測定などです。
点検の結果、異常が発見されたり基準に満たない箇所があったりした場合には、改善のための対応をしなければなりません。
また、年次点検においても電気工作物の種類や使用環境によっては、毎年1回よりも低い頻度で済む場合があります。
臨時点検
臨時点検というのは、月次点検と年次点検の実施予定がないときで、点検の必要性が生じたときに実施する点検のことです。
主に電気工作物に異常が疑われる場合や、使用を続けるのが危険だと判断された場合などに実施されます。
天候などにより臨時点検を実施するケースが多いです。
たとえば、大雨や大雪、落雷などが発生した場合に実施されることがよくあります。
梅雨の時期などに臨時点検を実施している施設もあるでしょう。
その他のトラブル対応
月次点検や年次点検などを実施していても、突如トラブルに見舞われることもあります。
実際に電気工作物のトラブルが発生したときには、その原因を特定するために点検を実施しなければなりません。
たとえば、施設内で停電が起こって電気が使えない状態になったときなどです。
トラブルの内容によっては、その場で復旧作業も行うこともあるでしょう。
電気が使えないと何もできなくなることが多いため、迅速な対応が求められます。
電気設備保安点検の必要性
電気工作物を長く使用していると、部品が少しずつ劣化していき、機能が低下していきます。
劣化する箇所や程度によっては、危険な状態になることもあるかもしれません。
事故を未然に防止するため、電気設備保安点検が必要です。
また、電気設備保安点検は、電気事業法という法律で管理者に実施が義務づけられています。
電気設備保安点検を実施せずに事故が発生した場合は罰則の対象になるため、必ず実施しなければなりません。
電気設備保安点検により施設の安全が保たれている
電気設備保安点検は、電気工作物の点検や保守作業を行うことです。
月に1回の月次点検と年に1回の年次点検が中心で、必要に応じて臨時点検やトラブル対応なども行います。
法律上義務づけられており、施設の安全を守るためにも、必ず実施しなければなりません。
そのため、自社内で行うのが難しい場合には、専門の業者に依頼して実施するのがおすすめです。
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